指輪と私の物語1~焔~[完]
一進一退

剣のぶつかり合う音が、広場に響き渡る。


男の方が余裕に見える。

でも、バーンも負けてはいない。


「アハハハハ!そんなものなのか?」


「そんな強さで、佑里を守れるのか?」


「本気で守りたいなら、本気で来い。」

バーンを煽る言葉が羅列される。


バーンの息が、少しづつ上がっていく。

男の一太刀が、後方に飛ぶバーンの頬を掠めた。


バーン!?

私はバーンの元に駆け出したい衝動を抑える。

いや、駆け出そうとしたが、出来なかった。

動けなかったのだ。


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