片想い連鎖
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「苑、速いって!」
「遅いよ遊乃〜」
軽いステップで先へ先へと進んでいく友人、苑。
どうしてあんなに元気が余ってるんだろう。
今は放課後で、今日は体育があったのに。
「あ!見えてきたーー」
そう言いながら苑は、またスピードを速めた。
なんなんだ…
「っはぁ…はぁ…」
「遊乃ー!」
ゴール地点にて、笑顔で手を振っている苑に、殺意が芽生えた。
「速いんだよ」
「ごめんー、待ちきれなくって」
舌を出して笑った苑に殺意が消えた。
現れてから消えるまでが速すぎる…
今日は色々とありすぎる。
っていうか、ここって…