片想い連鎖




*******




「苑、速いって!」


「遅いよ遊乃〜」




軽いステップで先へ先へと進んでいく友人、苑。


どうしてあんなに元気が余ってるんだろう。


今は放課後で、今日は体育があったのに。





「あ!見えてきたーー」



そう言いながら苑は、またスピードを速めた。


なんなんだ…







「っはぁ…はぁ…」


「遊乃ー!」



ゴール地点にて、笑顔で手を振っている苑に、殺意が芽生えた。



「速いんだよ」


「ごめんー、待ちきれなくって」



舌を出して笑った苑に殺意が消えた。


現れてから消えるまでが速すぎる…



今日は色々とありすぎる。




っていうか、ここって…



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