守られお姫様

自分が人気者の翔と釣り合わないことぐらい昔から分かっている。




それでもそのことを言われると辛かった。




その時は翔が、私を引っ張って強引に帰ったけど私の心はもうズタズタだった。




その日から私は学校が怖くなった。




心が弱いって言うのも分かってる。




でもまたあんな言葉を言われたら耐えられないと思って学校に来てもすぐに保健室に行ってサボるのが日課になっていった。




しばらく経つと収まるかなって思ったのが間違いだった。




学校では色々な噂が流れた。




「色目を使って翔を落とした」「翔のお金目当てで付き合おうとした」など、私と翔に関するものばかりだった。




だんだんエスカレートしていってついには「翔と付き合っているのにも関わらず援交している」なんてありもしない噂が流れた。




ただ一人、翔だけが「絵音がそんなことをするはずない」と味方でいてくれた。




その内に学校内ではいくつかの派閥みたいなものまで出てきた。