守られお姫様
翔「絵音さ、最近大丈夫?少しでも収まった?」




翔だった。




『…うん。大丈夫だよ。』




なんてね。




嘘だよ。




全然収まってない。




これは賭けなんだ。




翔が嘘ってことを気づくか気づかないか。




でもやっぱり幼なじみってのは分かっちゃうもので、




翔「嘘だ。絶対嘘でしょ?見たら分かるよ。」




『そっか。分かっちゃったか。さすが"幼なじみ"だよね!』




幼なじみって言ったのもわざとだよ。




今日ぐらい翔を試すのもいいよね。




もうこれからはしないから…。




翔「幼なじみ?何言ってんの?俺ら付き合ってるじゃん。」




『あー。そういえばそうだったよねー。』




翔「絵音?」




さすがに様子がおかしいと気づいたみたい。




ねえ。




この関係終わらしたい。




幼なじみも…やめたい。




他人に戻りたい。




自分でも何を言ってるのか分からなかった。




ただこんな関係辛いだけだった。




自分勝手な理由って言うのもわかってる。




前までの幸せはどこに行っちゃったんだろうか。




今までの私の心と感情はどこに行っちゃったんだろうか。




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