守られお姫様
『追いかけたの?』




分かっててもつい質問してしまう。




この先の言葉に期待して。




絵「うん。琉星くんが教室を出ていくのを見て慌てて来たんだ。最近なんかおかしいから大事な話なんじゃないかって。」




気づいてたんだ…。




絵音に対する気持ちが何かわからなくてモヤモヤして。




でも、ここままではダメだといつも通りを装ったのに。




絵音にはバレちゃったか。




絵「大丈夫…?」




心配そうに顔を覗く絵音を可愛いなって思う。




だからみんなコイツに落ちたのか。




『大丈夫。急に呼び出してごめん。俺の話を聞いて欲しい。長くなると思うけど。』




絵「うん。いいよ。」




『あれは俺が中3の時────』




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