聖なる龍に愛された。
「はあ、笑った笑った。よし。じゃあ、俺行くね。じゃあね葉月」
笑い終わった勇魔が私に笑顔を向け手を振る。
『うん、後でね』
私も真似して手を振る。
勇魔が自分の教室に入っていき私も自分の教室に入る。
教室には着替え終わったジャージ姿の男しかいなかった。
みんな私をチラチラ見て何か話してる。
けど、そんなことに気にするわけでもなく
自分のロッカーに手をかけた。
ロッカーを開けると中は空っぽ。
はあ。誰だよ。
私のジャージとったやつ。
せっかく体育出ようと思ったのに。
これじゃあ出れないじゃん。