聖なる龍に愛された。




「葉月ちゃん、足怪我してるの?」



私の歩き方に不信感を持った青いヤツが玄関から聞いてくる。


そうだ。昨日こいつとすれ違ってるんだった。


黒蝶が、バレるのも時間の問題。



『別に』



もうどうなってもいいや。


知らない。


どうにでもなれ。



「おまえ怪我してんのか?!みせろ、入るぞ」



そしてその言葉と共にズカズカと入ってくる3人。


まだ何も返事してないのに。



『不法侵入』



振り返り金髪をみると私の言葉を無視して「足見せろ」そう言いながらあたしの膝まであるズボンの裾をまくりあげた。




「おまえっ!なんだこの痣はっ!」


「葉月ちゃんどうしたの〜これ〜!」



怪我をみて驚く金髪とオレンジ頭。


そして青いヤツは、


何も言わない。




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