聖なる龍に愛された。
「お前が……黒蝶」
楽しそうに笑う金髪。
なにがそんなに楽しいんだろう。
「やっぱり。」
「やっぱり。って海人知ってたの?!」
驚く葵さん。
「あぁ、何回かすれ違ってるんだよ。姉ちゃんの店から出た時に」
姉ちゃんの店。
いつも行っていたところは葵さんのお店だったのか。
「なんでもっと早く言わなかったのよ!!!」
「ハハハッ確信がなかったからさ。その怪我。昨日の夜足引きずってたし、喧嘩の時にした怪我?」
『そう。』
「黒蝶はかすり傷さえもつけないんじゃねえのかよ」
こいつは嫌味か。
『昨日は、ぼけっとしてた』
「ハハハ〜ッ葉月ちゃんはやっぱ可愛いね〜いやあ〜でもこんな可愛らしい子が黒蝶とはなかなかびっくりしちゃうよ〜」
新しいチュッパチャプスを開けながら言うオレンジ頭。