聖なる龍に愛された。
「あれ、葉月ちゃんのクラスだよね〜」
珍しく真顔で言う太陽。
『そうだよ』
太陽が校庭から目を離し私を見てきた。
「俺、知ってるよ。葉月ちゃんに水かけた奴ら」
きっと太陽は初めて屋上で会った日の事を言ってる。
私はあの日、水をかけられたなんて言ってないし、私自身誰が水をかけたのかも知らない。
まあ、水をかけられたのは一目瞭然だったんだけど。
『そうなんだ』
私は興味なさそうに返事をした。
実際興味ないから。