聖なる龍に愛された。




『私がもしあなた達を信じても、あなた達は私を信じないで』



無意識に、知らないうちに出た言葉。


でも、きっとこれが私の本音。




「葉月ちゃん?」



不思議そうに私を見る太陽。



『…なんでもない』




あたし、なに言ってるんだろう




「そっか」



そう言いニコリと笑って扉に向かって歩きだした。



そして私に背を向けたまま歩みをとめた。



「もし葉月ちゃんが他の子達と違うなら、俺らを、、絶対に裏切らないでよ。何があっても」



何か念を押すように言う太陽。


きっと私の言葉の意味が分かったのかもしれない。



そして振り返り私の目を真っ直ぐ見てくる。


と思ったら、



「なーんてね。じゃっ、俺行くね〜バイバーイ」



そう言い屋上を、出て行った。



太陽の言葉はきっと冗談なんかじゃない。




仮に太陽の本当に思って言った言葉でも




さっさの言葉を、




私は





約束できない




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