聖なる龍に愛された。
「誰だ、お前」
一番に彼女の存在に気付き低い声で言った龍牙。
そのオーラといい、殺気といい、
普通の子なら後ずさるはずなのに彼女は違った。
後ろ姿は凛としていて、綺麗な黒髪。
濡れた制服のせいで分かる体のライン。
振り返り無表情で龍牙をみる彼女は
今まででみたことのないくらい
この世のものとは思えないほど
美しかった。
けど、
どうせ此奴も他の女と同じ、俺はそう思った。
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