聖なる龍に愛された。





「そう」



普通なら、いや、


俺らでも少し後ずさるほどの殺気なのに


葉月ちゃんは相変わらず凛としていた。



…さすが黒蝶。



「誰かわかんねえか?そいつ」



どんどん増す殺気。



きっと龍牙は其奴を見つけて


ボコボコにするつもり。



なのに葉月ちゃんは




「もうぐちゃぐちゃにした」



表情一つ変えずに言う葉月ちゃん。




「こりゃ総長さんもたまげたな」



「キャハハハッさすが葉月ちゃんっ、黒蝶って言われてるだけあるわキャハハハッ」




ほんとこの子には驚くことばかりだよ




「さすが俺が選んだ女だ」



龍牙が葉月ちゃんに嬉しそうに楽しそうに微笑む。




そしてこの日。




葉月ちゃんは



白龍の姫になった




女が嫌いで有名な白龍に



初めて姫ができた。





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