聖なる龍に愛された。
そして我にかえる俺。
『あっ、、ごめん…俺としたことが何言ってんだろーね』
本当。
何言ってんだろう。
するといきなり葉月ちゃんが俺をまっすぐ見つめた。
「私がもしあなた達を信じても、あなた達は私を信じないで」
『葉月ちゃん?』
「…なんでもない」
きっとこの子は、
これからのことを言ってる。
俺はそう思った。
きっと葉月ちゃんの言葉が
現実に起こる。
そう思った。
『そっか』
そう笑いかけ扉に向けて歩き始めた。
これ以上ここにいたら壊れそう。
俺の全てを見せてしまいそう。
きっと俺はこの子から抜け出せなくなる。
俺は足を止めた。
『もし葉月ちゃんが他の奴らと違うなら、俺らを…絶対に裏切らないでよ。なにがあっても』
なにが起こるかわからない。
"絶対"なんて言葉はない。
それは俺らが1番わかってる。
だからちょっとした意地悪。
『なーんてね。じゃっ。俺行くね〜バイバーイ』
そう言って俺は屋上を出た。
きっと彼女は困るだろう。
俺の言葉に。
俺らに。
これから楽しみだね〜。
はーづきちゃーん。