聖なる龍に愛された。






「はい、どうぞ」



そうニコニコしながら屋上のドアを開けてくれた。



─────────がチャッ



屋上に足を踏み入れると男が2人いた。




「げっ、お前かよ」



「……」




それは拓夜と勇魔だった。


ちゃんと向かい合うのはあの倉庫の日ぶり。



いつも2人セットでいて


目立つから見かけることはあったけど、


あたしには気づいてないだろうから


話しかけるわけでもなくただ素通り。


別に気づいていても話すつもりはない。




「やっぱいたんだ」



私の背中を押しながら2人に近づく海人。



やっぱって…こいつ本当に殺したい




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