聖なる龍に愛された。




『あたし行くわ』



そう言ってドアの方に歩き始めようとすると



海人に腕を掴まれた。



「せっかく来たんだし、少しくらいみんなでお話ししよう」




私の嫌いな腹黒スマイルを見せながらそう言った。



仕組んだくせによく言うよ。




「俺女なんかと話すことねーし」



「勇魔」



私だって話すことないし。



「たっくんだってそうだろ、女と話すことなんかあるのかよ!!!」




ないでしょう。



「…ある」



ほら。



え。



ん???




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