俺のこと、惚れさせるから
すると、俺が興味を示したことが嬉しいのか、女子はいっそう甲高い声で、
「えっとぉ〜、確か駅前だったよーな?」
「そうそう!それにね、近くに美味しいケーキ屋さんもあって、カップルで行くと割引きになるんだよ〜?」
ツリー!
ケーキ!
カップル!
「よっし!見てろよ夏姫ー!!」
最高のデートスポットを見つけた俺は、めちゃくちゃ上機嫌で教室に戻った。
後ろでは女子の不満そうな声と、それをなだめる男子の声が聞こえた、ような気がした。
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