俺のこと、惚れさせるから
もちろん、お父さんのことは大好き。
だけど、嫌われるのが怖くていつも笑えなかった。
だから翼は、お父さんよりも、もっともっと大好きだった。
…………でも。
「あ、翼君だぁ!」
「蜜姫ちゃんっ!」
翼は、私なんかといるより、蜜姫といるほうがお似合いだった。
顔は同じだけど、なんか、オーラか合うっていうか…………。
…………でも、いい。
お母さんと翼が隣にいるだけでいいんだ。