俺のこと、惚れさせるから



「うっわ、本当に……ソックリ!!」



…………ソックリ?



ま……さか……。



「あ、なっちゃん!やっと来たぁ!」



人だかりの中心にいた悪魔。


…………蜜姫。



「な、なんでいるの!?」


「えー?蜜姫、翼君に誘われて遊びに来ちゃった!」



…………翼に?



「おい、夏姫」



突然、後ろから話しかけられてびくっとなった。


振り向くと、案の定、翼。




「お前なぁ、心配かけんなよ。冬休み中一体どこに……っておい!」



私は翼の言葉を最後まで聞く前に教室から飛び出した。


ドキンドキンドキン


胸が、鳴って、息が、苦しい_________。


空き教室まで走り、中に入ってドアに寄りかかり座った。

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