俺のこと、惚れさせるから



****


「はい、コーヒーでよかった?」


「ん、ありがと…………」



屋上。


私は伊藤君と授業をサボっていた。


…………本当、なにやってんだろ。



「にっしても、夏姫ちゃんが双子だったとはねぇ」


「…………」



関心しているのか嫌味なのか、伊藤君てばなに考えてんだかわかんない。



「でー?夏姫ちゃんはどうすんの?」


「…………ぇ?」


「俺と付き合っちゃう?」


「結構ですね」


「…………そっすか」



意外にもショボンと落ち込む伊藤君、なんだか笑える。

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