俺のこと、惚れさせるから



最後のほうは少し声が震えてしまったけど、ちゃんと言えた。


ちゃんもぶつかれたよ。



「…………夏姫」


「え!?」



突然、翼が私の耳元でつぶやき、手を引いて教室から飛び出した。


鳴り響く鐘の音。


でも私にはそんなもの聞こえなかった。






“もう一つの約束、忘れた?”






_______あなたの声しか、聞こえなかった。



< 217 / 226 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop