好きになれよ
「う・・ううん。何でもない。それより早く行こ?遅刻しちゃう」
そういい鞄を肩手に家を出た。
「ちょ、玲奈待てよ。じゃあお邪魔しました」
そういい軽く家にお辞儀をすると大雅がきた。
大雅と一緒の通学道を歩く。
これが毎朝の楽しみだ。
「あ。そういや玲奈七瀬知ってるか?」
七瀬?
確か七瀬とはすごく美人で有名な子だよね?
「う・・・うん。知ってるよ。でもどうして?」
そう聞くと大雅はポリポリと頭を書きこういった。
「あー。七瀬と俺クラス一緒で委員会一緒だし、クラブ同じで仲良くなったんだよ。まぁ。クラブの集まりとか色々あるから明日からは先いくわ」
え・・・はぁ????はぁぁぁぁぁぁぁぁ????
「な・・仲良くなった?!」
「そう。友達になったんだって」
私は朝あった出来事を友達の市原千昌(イチハラチヨ)に言った。
「と・・友達?!明らかに大雅君狙いじゃん!いいの?!」
千昌はそう言うと外を指差した。
外では、仲良く2人で作業をしている。
「いいも何も。何も出来ないじゃない。二人は一組。私は十組なんだから」
そう言うと千昌は黙ってただ二人を見ていた。
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り皆は急いで席についた。
「みんな。今日は大事なお知らせだ。今日からみんなのクラスのメンバーの佐々木日向君だ。仲良くしろよ」
クラスの担任岡島先生はそう言うと転校生をクラスに入れた。
「どうも。佐々木日向です。よろしく」
そう軽く挨拶を済ませると私の隣の空席に座ることになった。