雨の日に君へ

「あの、気になっていたのですが」

「ん?なんだい?」

注文した料理を待っている間、
思いきって聞いてみた。

「先程の男は、お知り合いなのですか?
確か、ビーズお嬢様と
おっしゃっていたような……。」

「え!あ、あ~、それな~…実はっ」

───ガチャン!!

「チッ!ほらよ、さっさと食って帰れ!
この、気味悪女がっ!」

……!?
なんだ、今の店い、ん!!
なんだ……!ここは……。
よく見れば周りの客まで……
さっきは騒がしいと思っていたが
俺達が来た瞬間空気が変わった
……妙に、寒い?
は……!

「おい!客にたいしてその態度はないだろう」

仮にも貴族の少年だぞ?
それに女?

「よいのだ、ヨハン。
…すまない、ありがとう」

「でも……!」

「お前は俺を軽蔑しないと、
良い人だと言ってくれた」

あぁ、そうだよ
それは普通だろ?
なのに、どうしてそんな目をしている?
光の灯っていない乾いた目で何を見ているのか









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