雨の日に君へ

しばらくビザーリックは
愚痴愚痴言っていたようだけど
頭に入ってこなかった。
雨は多少止み、小雨になっていた。

「全く、お前と言うやつは!」

「……ところで、質問…答えていただいて
いませんでしたよね」

「え?あ、あぁ。実はな…」

「あーーー!!ビーズお嬢様!
やっと見つけましたよー!」

うわ……。
この人のこと忘れてた。
まだ探していたのか。
……おや?その傘は

「あちゃー、捕まってしまったか」

今日は何時もより早かったな、お前のせいだぞ
そうい言って、先程のことなぞキレイサッパリ忘れてしまったかのように
能天気に笑い出すので
またもや答えに辿り付けなかった。






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