雨の日に君へ

「なあ、ヨハン
君は俺を軽蔑するかい?」

「え……?」

普通は
初めて会って真っ先に軽蔑はしないだろう。

「どう、だい?」

なんだろう。
縋るような目で、
だが、真剣な趣で……。
厚い雲に隠された確かな日の光ように
据わったそれは………。
その答えが知りたくて
ビザーリックを頭から爪先まで
ゆっくり観察した。

「あ…!」

彼の左足で目が止まる

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