Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~

『朱音は、どんな恋愛してるの?』


学生の時に、聞いたことがある。


朱音と付き合うな人は、もちろん社会人で、
忙しいだろうから、1度も会えなくても、
不思議には思わなかった。


どきどき、電話に出て、
ビジネスの話をしたり、
食事に行く約束をしたり、学生の私にしたら、
夢のような世界だった。


『どうかな。普通だよ』


そのときは、
私の普通と朱音の普通では、
差があって、
私が思い描くものとと違いすぎて、
話しても仕方がないのだと思ってた。


朱音の印象は、出会った頃から変わりない。
きれいで何でも持ってるお姫様。
冷静で、同年代の子のように、
浮ついたところがない。


今も、実家の事業を手伝っていて、
若いのに、肩書きも
専務っていう役職だったと思う。


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