Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~


高城君の家は、
横浜市の住宅地にあって、私のアパートからら近く、
大学に通うより近かった。


高城君には、妹が一人、
両親と祖父の5人家族だと聞いていた。


体が回復し、
高城君から仕事の内容を説明され、
その週の土曜日には、
高城君の家に挨拶に行った。



家庭教師として、認めてもらえるか、
どうかが気になっていた。


高城君から、週末家に来て
と言われたときは、
緊張して眠れない日が続いた。



「じいちゃんが、春に会いたいって
言ってるから、面倒だけど、付き合って」
と高城君は言った。



「うん、でも、私なんかでいいのかな」


「いいんじゃない。そのままで。
深く考えなくても」



「だって、いくらでも私より、優秀な人を雇えるのに」



「さあ。じいちゃん、何か考えがあるんじゃない?
俺は、わかんないけど…」



「いらっしゃい」



玄関から、品の良い女性が出てきた。
これが、高城君のお母さんだろう。






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