Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~
高城君の家は、他の家つよりも大きな区画に、
新しい家が建っている。
大きなリビングには、日の光があふれている。
高城君が、育ちがよいと感じるのは、同然だ。
それに比べて私は、
幼い頃から、人の顔色をうかがって
生きてきたから、つい、
招待された先でも同じことをしてしまう。
「わざわざ来て、もらってありがとう」
「こちらこそ。お招きいただいて」
高城君の両親とも、無事に挨拶が出来た。
「じいちゃん、条件面で話があるんだろ?
俺の部屋で待っててよ。
さっさと済ませたら?、雪乃よんでくる」
「春妃さん、始めまして直哉の祖父です」
「こちらこそ、始めまして」
私は、出来るだけ深く頭を下げた。
「孫の不躾な態度、許してくださいね」
「いえ、不躾だなんて…」
この家の長がキチンと私に挨拶したことで、
周りの空気が、少し変わったような気がした。