Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~
出てきたチケットを恩田春妃に差し出す。
なのに、彼女はちっとも嬉しそうじゃない。
「勉強については、私は、
お金をもらってます。
だから、やるのはあたりまえです。
当たり前のことしただけなのに、、
いちいちお礼はいりません」
なんだよ。この石頭女。
こいつには、適当に受け取っておけっていうのがない。
何に対してもこうなのか?
こんな、石頭女を好きだなんてやつがいたら、
是非、見てみたい。
「いいよ。もう買ってしまったし」
俺も意地になってきた。
「じゃあ、お金を払います」
俺は、彼女が差し出した小銭を押し戻す。
「いいって言ってるじゃないか」
俺は、女の子に対して初めて声を荒げた。
まったく効果なし。
こいつビクともしない。
なのに、春妃は平然として自分の考えを言う。
「ダメです。
高城君のやってることは、施しでしょ?
私のこと友達と思ってるなら、施しはやめて」
「どうしてだよ?たかがラーメン一杯で」
「高城君、あなたは、私にお金を払わせたくないと思った時点で
私を下に見てるの。
友達だちとして、対等に扱ってもらえないなら、
私たちは、友達じゃない」
「なんで、そんなことで怒るの?」
「施しをするのは、自分より下に見てるって
言う気持ちの表れだからよ」
俺は、恩田春妃に逆に睨まれた。
何で睨むんだよ。
ただ、ちょっとお礼がしたかっただけなのに。