Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~
「久しぶりね!直哉」
「ああ」
「彩夏、ちょっと悪いってば。
カップルの間に割って入ったら…」
「カップルなわけじゃなさそう、
直哉がこんな目立たない子と…」
そうだ。彩夏っていうんだ。
彩夏は、空いていた隣のテーブルを
私たちのテーブルとくっつけた。
三人いたうちの、
一人が、席にはつかないで、
用事があると言って帰って行った。
ナオが、大きく笑った。
「彩夏、友達には、
ちゃんと常識ってのが、あるみたいだな」
「直哉こそ、ずっと連絡してたのに無視して」
「お前は、俺に用事があるんじゃなくて、
お袋にあるんだろ?」
「そんなわけ無いじゃないの」
二人は、私と、
彩夏さんの友達を無視して話始めた。
「おい、俺たちもうここ出るから…」
そのタイミングで電話がなった。
ナオが、私に断って店の外に出ていった。
彩夏は、ナオが居なくなると、
初めて私の顔を見た。
「驚いた。あなた、大学の時、朱音と
一緒にいたこ子ね…」
「ええ…」
「悪いけど、私たち直哉と話がしたいの。
席外してくれる?」
「ええ…じゃあ、店の外で待ってる」
「ばかね。複雑な話なのよ。
そんなにすぐに済むわけないでしょ」
「いいから、荷物持って早く帰りなさいよ」
「ええ、でも、ナオに断ってからじゃないと」
「大丈夫。ちゃんと言っておくから。
何してるのよ?早く行きなさい。邪魔よ」
「でも…」
「おば様に言いつけるわよ。
あんたよく直哉と居られるわね。
高城の家に学費の面倒まで見てもらって」
「そんなことない!
お金はちゃんと払ったわ」
「あら?あなた今でも、こうして、
直哉に体で払ってるんじゃないの?
おば様はそう思ってるわよ」
「ちょっと、彩夏、やめなさいよ」
頭がくらくらしてきた。
私は、気分が悪くなったと席を立った。