Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~
「これって、私が電話するの?」
「ああ。そう。
何時になってもいいから、電話してくれって。
君の叔母さんから連絡をもらったから」
突拍子もない名前がでて来て驚いた。
「叔母さん?」
「君のお父さんのことで、連絡くれたんだ。
体の具合が悪いらしい」
「うちの父が?そう…
それで、なぜ高城君のところに?」
「家庭教師やってもらうとき、一応、
君の実家にも連絡したから…
君、電話で連絡つかないだろう?
だから、うちに連絡が来たんだ」
「ありがとう」
私は、高城君に、
本当の気持ちを感づかれまいと努力した。
私は、父の具合が、良くないと
聞いたのに、取り乱すこともなく、
酷く冷静でいるということを。
高城君に
変に思われるんじゃないかと、
気にしている。
私は、高城君に電話を借りて、
叔母にかけた。
叔母さんは、
待っていたのかすぐにでた。
―春ちゃん?ごめんね。驚いたでしょう。
あなたのお父さん、たいぶ具合が悪いの
「うん」
父は、お酒が止められない人だ。
このままでは、いずれ死んでしまうと
言われ続けてきた。
だから、
こうなることは、わかってたことだ。
―高城さん、あなたの友達ですって?
これからこっちへ連れて来てくれるって
「高城君が?ダメだよ。
彼は、関係ない。明日一人で帰るから」
「俺のことは、気にするな。
春は、お父さんの体だけ
心配していればいい」