Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~
私は、高城君の横顔をチラッと盗み見る。
高城君は、私のことを
心配してくれてるというのがわかる。
細かい言葉の端々に細かい気遣いや、
本音が見え隠れする。
私には、それが嬉しかった。
友達って良いものだと思う。
しかも、彼は自分の時間を使って、
私の心配をしていてくれるのだ。
多分、彼との出会いに
一生引き合いに出すセリフ、
”知りたいのは君の番号じゃないから”
って悪びれずに言った彼からは、
格段の変り様だ。
「ちっ、週末だし、混んできたかな」
車の列がつながってきた。
でも、夜のドライブなんて
滅多に経験がないから、
時間がかかるのは気にならない。
「そうだね…」
身内の容態がどうなのか
わからないというのに、
不謹慎な発言だから、黙っている。
「ほんとに、退屈なら寝ていいから…
退屈どころじゃないよな。ごめん」
「気を使ってくれて、ありがとう」
寝るなんて、もったいないよ。高城君。
「いいよ。そんなの、気にすんな」