Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~


車が北へ向かうにつれ、
ドライブも孤独になり、
私の気分も、さらに滅入ってきた。

白河の関を越えて、
東北地方に足を踏入れると、
空気も入れ変わっている感じがする。


「家、猪苗代湖のどの辺?」


高城君が、コンビニの駐車場に車を入れた。

私が住所を伝えると、
高城君は、カーナビに
文字と数字を打ち込んだ。


「何か買ってくる」

空は、まだ暗く、
朝御飯を食べるのもまだ早いけど、
家についてしまったら、
きっと食欲なんか無くなると思う。



私は、おにぎりとサンドウィッチ、
飲みものを二人分かった。


「ありがとう」高城君が静かに言う。

今日のお礼にしては、微々たるものだ。


高城君が側にいてくれることは、
非常に心強いけど、


自分の家の、醜態もさらす事になる。


いかに、今まで自分ひとりで
生きてきましたって、顔したところで

故郷に帰れば、
自分の出自など、隠しようがないのだ。

それを知ったからって、
高城君が、眉1つ動かすとは思えないけど。

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