Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~


家の前で立っていたら、
叔母が声をかけてきた。


「ごめんね。遅くなって。
高城さん、まず、家によって下さい」


幸いなことに、この家には、
誰もいないらしい。


病院に行ってしまったと、叔母が話した。


「お父さんの容態は、
落ち着いてるから、安心して」


「はい」


叔母に続いて車を走らせる。


5分ほど走って、叔母さんの家に付いた。


叔母さんは、高城君に向かっていった。


「運転ずっとしてきたんでしょ?
奥に和室があるからそこで休んでて」


叔母さんは、私の方を向くと、

「春ちゃんは大丈夫ね?」


「はい」


叔母は父の姉だ。

自分の家の基準がおかしいと
思っていた私は、叔母の家を見て、
常識的な家庭と言うものを知っていた。


だから、進路でも生活面でも
祖父のわからないことは、
叔母に相談していた。


叔母は、遠慮していた、
高城君に、もう一度休むように勧めた。


何かあったら連絡が来るはずだし、
春妃に話もあるからと、
言って部屋に案内した。



「ありがとうございます。
では、お言葉に甘えます」



彼が行ってから、


「素敵な彼ね」


「高城君は友達です。
妹さんの家庭教師をしてるから、
家の内情を知って、助けてくれるだけで、
特別な感情はないですから」



「なんだ、そうなんだ。よかったわ」



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