Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~
「話って?」
「お前んとこ、大変なことになってるぞ。
家も借金の方にとられそうだし。
妹も学校どころじゃない」
「そう…」
「お前何もわかってないだろ?
大学なんて行ってる場合じゃないんだ」
「嫌だ…」
私は、耳を塞いだ。
「親父が死んだって、一文も残らないぞ。
そうしたらどうなる?」
「やめて…」
「家もなくなって、お前んちどうすんだ?」
「知らない…」
「見捨てんのか?いい身分だな。
なあ、お前の親父、
俺んちに借金してるんだ。
三百万。お袋が言ってただろ?
学校に払う授業料、
まだ、金、残ってるだろ?
それと、春妃…俺は、お前が欲しい。
お前、家に来て一緒に働いてくれれば、
チャラにしてやる」
「大学やめて、ここで働く?
なに言ってるの?」
「ああ。すぐに子供が欲しいなら、
先につくってもいい」
「止めてちょうだい…」
「本気で自分だけは、
関係ないと思ってんのか?
このままじゃ、家も取られて、
文無しのまま妹と二人追い出されるぜ。
それとも、お前が、お金すぐに返せるのか?」
私は、首をぶるっと振った。
「ほら、見ろ、お前に選ぶ権利なんかない。
悪い事言わない。
俺が守ってやるから…」