Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~
「前野係長、待って下さい!」


「何?」


「何故ですか?
私、希望したわけじゃありません。
それなのに、どうして、
開発チームに異動になったんですか?」


「人手が足りないからね。
運用部の方も、次の人材を育てたいって
いう方針と一致した」


「私は、
しばらくプログラム書いてませんし…」

「そんなこと、心配してたの?
大丈夫、わからない所は、
俺が細かく説明するから」


「はい…」


「何か不満でも?
君、会社の人事が、思い通りになるとでも?」


「いえ」


「期待しているよ」


隣にいた、開発チームの上原さんにも
声をかけられた。


「何だよ、ブランクのこと気にしてたのか?」


「はい…」


「おとなしいのは、最初だけだろ?」


上原さんが、私の頭をポンと叩く。

< 243 / 321 >

この作品をシェア

pagetop