Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~
「今の所ね」
「あんたに、指図される理由なんてない。
会うのは自由のはずだ」
「そうかな?
君は、俺が勝手にこんなことしてると思うの?
彼女は、
君に会いたくないと思ってる。
春は、今、俺のそばにいる。
一日中、朝起きてから、寝るまで。
ちょうど、こっちに住む場所を借りて、
彼女は、今、そこにいる」
「ええっ?何だよ、それ…」
「俺は、強制してやってるんじゃない、
傷ついて自分からやって来たんだ」
「ちょっと、待って。
どういうこと…
自分からやって来たんだったら、
会うくらい平気だろ。何でこんなこと…」
「春妃のため。彼女は、
自分が傷つきたくない一心で、
殻に閉じこもってる。
そんな、彼女に、無理に会えって言える?
それに、高城君?、君には、
十分チャンスをやっただろう?
生かせなかったのは、君のせいだよ」
「ちょっと、待って…」
「春は、元気にしてるよ。
俺がついてるからね。
少なくとも、
春を苦しめてる自覚がないうちは、
会わせるつもりはない」
「仕事中なので、これで失礼するよ」