Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~
「何だよ、朱音が春妃のことで悩んでた時は、
話を聞いてやったじゃないか」
「本当に聞くだけだったけどね」
「今だって、聞いてくれるだけで、いいんだ。
一人で悶々と何かしたくない。
くそっ、あいつ、嫌みな、おやじじゃないか。
春は何であんなやつと」
「ほら、落ち込まない。
暗いよ、もう、ダメ、あきらめた
とか言わないでよ」
「もう。面倒くさい!
謝ってるから、いいじゃないか。
ワケわかんない、もう。
何で殻なんかに引きこもるんだよ!」
「何、それ。まだ、
私に黙ってることあるの?」
「春は、傷ついて殻に閉じこもってるんだと。
何だよ、あいつ。
いろいろ理屈並べやがって。
…俺、駄目かも。
なんか、勝てる気がしねえ。
行動を起こしても、
先手打たれて、何にも出来ない」
「じゃあ、あきらめるの?そうだよね。
春妃なんかいなくたって、大したことないよ」
「ああ…、二人で仲良く
傷口をいたわりあって生きてくのか?」
「ふざけてないの、ナオ、
何で春は、出ていったのよ」