Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~


ひどい有り様…
上半身裸の男と、ずぶ濡れの女。


「ひどい顔!!」


「あなただって、上だけ…」


「下も脱がせてくれた方が、
ありがたかったよ」


「いい加減、あきらめて脱げよ、その服。
手伝ってやるから」


ナオは、立ち上がって、服を脱いだ。


ナオは、笑っている。
湯船が狭いので、
私はナオが広げている腕の中に、
すっぽりはまっている。


「ズボン駄目になっちゃったかな」


ナオが履いてるズボンって、
私と違って量販店で買ったり
しないんだろうな。


「お湯に漬けられたからな。ウールだし。
そんなことはいいから、
そんな濡れたシャツ早く脱げよ。
体洗ってやる」


「いいってば」

私は、Tシャツを脱がされないように、
手で押さえた。


「体、見せられないのか?」
後ろから、ナオにぎゅっと抱きしめられる。

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