Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~
「ああ、こんなこと言うの、
死ぬほど恥ずかしいよ」
私達は、お互いの体をくっつけて、
距離を近づける。
私は、ふざけて
朱音の口調を真似た。
「ナオの愛情は、なぜすぐに終わるのかな」
ナオが女性を連れて飲みに来た店に、
朱音と私は、よく鉢合わせした。
そういう時、毎回変わるナオを相手に、
よく朱音が冷やかしていってた。
「ふざけて言うなよ。
まあ、それについては、
朱音にしっかり言われたから。
格好つけるなって」
「格好つけてたの?」
「まあね。ずっと好きな子がいて、
その子に、俺のどこがまずかった?
どうしたら、許してくれる?
って聞けなかったんだ。
俺がちょっと対応を間違えたお陰で、
その子は、同じ大学の、どうでもいいやつと
付き合い始めちゃったから」
「ナオ?」
「いいから最後まで聞いて。
実は、その彼女の知らないところで、
その彼氏の冴えないやつを脅したり、
小突いたりしてみたけど、
そのうちしぶといやつが一人いて、
中々彼女をあきらめなかった」
「ええっ?」
「そんなの、もうとっくに時効だから、
文句は受け付けないよ」