Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~
「それから…
堀田土地開発 の社長って、知ってる?」

「はい?堀田土地開発が何か?」


「いきなり、俺指名でオファーが来たって、
社長が喜んでたけど…
堀田地所って、大企業だし、
うちと系列違うし、
別のシステム会社が受注してきたから、
うちにオファーしたのは、
どうしてかなと思って」


私は、笑いをこらえながら答える。


「堀田地所の社長さんとは、
もうお会いになりましたか?」


「いや。まだ、受けるかどうかも…」


「きっと、受けると思いますよ。
あの人なら、すでにそう決めて、
動き出してると思います」


「知ってるの、彼を?」


「いいえ。彼女ですよ。
御存知じゃ無いんですか?」


「ええっ、女性?ますます分からん」


「きっと、気に入られたんですね」


「いつ?俺、
そんな大物と会ったことなんかないぞ」


「何となく。勘ですけど…」
それに、きっと大丈夫ですよ。
協力者もいますし。


「そうか。じゃあ受けた方がいいのかな」



「はい」


「何?」


「興味を持たれたんですね。
彼女は、やり手ですよ。
係長、負けないで、頑張ってくださいね」
< 310 / 321 >

この作品をシェア

pagetop