Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~
この人は、香津美さん。
経理の大ベテラン
(そういうと本人に怒られる)で、
年齢も私より、一回り上だ。


仕事では、何の接点もない人なのだが、
話して見ると、
こんなサッパリした人だとは、
思わなかった。


総合職で働いて、
さらにシングルマザーだなんて。


去年まで、フロアの会議室で、皆と
お弁当を食べていた。


ある時ふと、自分が、部屋に入ると、
ぴたっと、お喋りが止むことに気づいて、
会議室で食べるのを止めてしまった。


別の部屋で一人で食べてたところ、
香津美さんが、声をかけてくれた。


「気づいたら、彼女たちを管理する
側になっちゃったんだ…」


私がふと、漏らした言葉を、
受け止めてくれた。

「順調にステップアップしてるってことよ。
嫌われないことには、
始めらないこともあるからね」


私は、嬉しかった。

「はい。香津美さん見習って、
嫌われてきます」


「それは、余計です」
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