Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~

ナオのこと意識したのは、いつからだろう。


最初の印象は、良くなかったし、彼は、
朱音のことが好きだったから、
私の事を、朱音と仲良くしてる子
としか思ってなかった。


それが、ナオは、私にとって、
いつの間にか無くてはならない
存在になっている。


私は、ある時から、
ナオに依存するようになった。


ナオのことを思っているのは、
意識の中で、
ずっと微熱が続いている状態だ。


だるくて、体が重いのに十年も続けると、
慣れてしまって、
重苦しい、感情も気にならなくなる。


さっさと打ち明けて、
こんな感情捨ててしまおうと、
何度も思った。


二度も振られたら、
今度こそ、ナオの側にはいられない。


打ち明けた瞬間に、
ナオの態度がよそよそしくなったり、

二人で出かけることが
できなくなるくらいなら、
このままでいいと、決心できなかった。



気づいたらここまで続いていた。


実は、朱音にも言ってないが、
昔、勢いで、ナオに迫ったことがある。

恥ずかしい思い出でしかないが、その時、
ナオに、きっぱりと拒絶された。


ナオへの気持ちを、こっそり、
誰にも知らせず、持ち続けることなんて、
とっくに覚悟ができていた。


ナオのことを、好きになってから。


ナオは私のことなど、眼中になかったし、
私から、ナオは遠い存在だった。


それでよかったし、
その関係を壊そうとは思わなかった。


ナオと付き合った女の子で、
今でも続いてる子はいない。


私と朱音はナオと、付き合ってない。
だから友達として長く続いている。

私がナオと
知り合いになれたのは、
朱音が私の友達だったから。


ナオは、朱音と親しくなりたかっただけだ。

朱音にくっついてきただけの私には、
最初のうち、ナオは、
本当に冷ややかな態度をとっていた。


それを今さら好きだといわれても、
どう受け付けていいのか分からない、
と言うのもある。


ナオになんて言って断ろう。

ナオが、なんて言い出すのか、
さっぱり分からない。


すんなり、
言うことを聞いてくれるなんて、
更に考えにくい。
< 34 / 321 >

この作品をシェア

pagetop