Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~
「食べたかったら食べろよ。
まだ時間大丈夫だから」
ランチに付いてきた、小さなチーズケーキ。
俺は、まだあまり甘いものを食べないから、
春に皿ごとやる。
ありがとうって目で見る。
こいつ、こういうときの方が、嬉しそう。
頼むから、今度キスしたら、そういう顔してくれ。
「一口いる?」
甘いものはいらないけど、
今日は断らないで、
春からフォークを取り上げて、自分の口に運ぶ。
自分が食べた後のフォークで、
またケーキを1切れすくって、
春に直接食べさせようと、
フォークを近づけ、ゆっくり唇を開けさせる。
お預け食らわせた振りして、
春妃の形のいい唇を目で味わう。
「美味しい」
こいつは、全然俺のこと気にないで、
俺のエロい妄想の餌食になっている。
無防備すぎだろ。バカ!
今のところは、それでもまあ、いい。
「食事おごってやるから、荷物半分もてよ」
「あっ、いいよ。いいけど、重いね、これ」
「パソコン入ってるから、落とすなよ」
「大丈夫。力だけはあるから」
春は、落としたらいけないと、抱えてもつ。
駅について、改札口で別れようとする、
春を引き留めた。
「おごってやっただろ?まだ時間あるし」
「わかった。ホームまでだよ」
「ああ」
新幹線のホームまで来て、電車を待つ。
幸い席を取ってないから、
自由席に乗るといってホームの端に来た。