Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~
「約束ですよ。恩田さん」
給湯室にお湯をもらいにいくと、
森山さんに声をかけられた。
「うーん。ダメだよ。やっぱり」
だって、
ナオの反応が恐ろしい。
それに今、余計なことをすると、
付け入られる。
言うこと聞くかわりに、付き合えとか。
やっぱりダメだ。
「じゃ、恩田さん?
お昼に、会議室で話しますよ。
受け付けにいたイケメンと
昼休みのあと、乱れた服装で帰って来たって」
「なに言ってるの?脅す気?」
「そんなこと、したくないですけど、
私もバカじゃありませんから」
「ナオと連絡とってどうするの?」
「ナオさんって言うんだ。
実は、ちょっと考えがあるんです」
「どんな」
「ここで言うわけないじゃないですか、先輩」
森山さんは、
私の肩をポンと叩いて出て行った。
私は、しばらく、
森山さんの要求を無視していた。
「恩田さん、よろしくお願いしますね」
そのあと、何度も頼まれる。
森山さん本気みたいだ。
「いいわ。ナオといるとき、
偶然一緒になるって言うことなら」
「ありがとうございます。恩田さん」