Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~




「君、朱音さんの友達だよね」
ナオはそう言って、
私に話しかけて来たのが、最初だと思う。

私は、多分、学食でラーメンを
すすってたところだったと思う。



「そうだけど」


朱音の取次ぎを頼んでくる、
男の子達の用事の頼み方も、
毎回こんな感じだった。


たがら、私も気にしてなかった。



「じゃあ、電話番号教えて?」


「えっ?」

さすがにそんなにストレートに
聞く人はいなかった。



「ああ、もちろん君のじゃなく、朱音さんの」


私は、初めて顔を上げて、彼を見上げた。



ずいぶん整った顔をしてるのに、
残念な人だと思った。

< 51 / 321 >

この作品をシェア

pagetop