Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~
「君、朱音さんの友達だよね」
ナオはそう言って、
私に話しかけて来たのが、最初だと思う。
私は、多分、学食でラーメンを
すすってたところだったと思う。
「そうだけど」
朱音の取次ぎを頼んでくる、
男の子達の用事の頼み方も、
毎回こんな感じだった。
たがら、私も気にしてなかった。
「じゃあ、電話番号教えて?」
「えっ?」
さすがにそんなにストレートに
聞く人はいなかった。
「ああ、もちろん君のじゃなく、朱音さんの」
私は、初めて顔を上げて、彼を見上げた。
ずいぶん整った顔をしてるのに、
残念な人だと思った。