Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~
「空いてるのは、火曜日と金曜日だけ。
それ以外はダメ、バイトあるから」
「そんなに?」
高城君は、私がそんなにアルバイトを
入れているのに驚いた。
彼のこと、良く知らなかったし、
最初に口を利いたのが、
電話番号教えてだから、
私は、彼の話を軽く聞き流していた。
なので、一応、
私のことを気にしてくれていた、
という思いには至らず、
私は、彼の親切を、
興味本意から出た言葉と、軽く受け流した。
「他に何か?」
「土日は?」
「不定期で仕事が入るから、
悪いけど、空けておきたいの」
私は、この頃はまだ、
ナオのことをよく理解してなかった。
よくいる、いいとこのお坊っちゃまで、
私に会いに来たのも、
朱音に会いたいというだけで、
私は、二人に邪魔者扱いされてる
と思っていたから。
「そんなにアルバイトばかりして、
大丈夫なの?」
「ええ?用事は終わった?
なら、教室出たほうがいいよ。
先生もうすぐ来るから…」
私の予想に反して、高城君は、
私の横に座った。
「一応、この講義俺も登録してるから」
「そう」
「隣、空いてるよね?」
「ええ、もちろん」