Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~


「週末に恋人でも来たのか?」


どうして素直になれない?
何、言ってんだよ、まったく。
ぶち壊してどうする。


―そんなんじゃないよ、彼は。
由貴ちゃんの写真見たんだね。


ほら、俺の聞きたいこと、
ちゃんと言ってくれる。


「そいつ、わざわざ君に会いに来たのか?」


―ついでだと思う。仕事があったのよ

「仕事の方がついでだろ?」


―そうかな?知らなかったわ


春が冗談にしてごまかそうとしている。


「じゃなきゃ、なれなれしく
肩なんか抱いたりしないだろ?」

俺ときたら、本当に大人げない。


―どうしたの?
私、由貴ちゃんが、撮った写真見てないんだ。


バカか、俺。


「何でもないよ。今週末には帰るから」


違う男に気安く触らせるな…
なんて言えないけど。


―早く帰ってきてね。話したいこともあるし。


「何だよ。早く言えよ」


―ダメ。電話じゃ

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