Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~
あと、もう少しか…
さっきは、
そう言われてもピンと来なかった。
年上で、落ち着いてる。
俺より春妃のこと思ってる。
朱音に言われた事が、写真を見て伝わった。
確かに、彼に比べれば…
俺は、年齢相応だ。
障害になってたのは、
俺のことじゃなく、仕事。
何だこの、
マイナスイメージのオンパレードは。
手を伸ばせば、すぐに届くと思った相手が、
途方もなく遠く感じる。
いや、逆に相手のことをよく知っているなんて、
いい方向に働かない場合だって、
多いんじゃないだろうか?
大学に入ってすぐの頃は、
調子に乗ってたし。
付き合いたい子がいれば、
春妃に頼んで、彼女の好みを、
聞き出してもらった。
その子との間がこじれたら、
春妃に、間に入ってもらったし。
よく考えなくても、
ろくでもないところを見られてる。
あの頃に帰って、自分のいたらなさを
叱りつけたい。
本当に大切なのは、
春妃だって分からせてやりたい。
その時の俺は、祖父に煽られて、
春妃に対抗心を持っていた。
春妃に、自分の力を認めてもらいたい
っていうのは、春妃に振り向いて
もらいたいだけなんだ。
って教えてやりたい。