Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~
―明日帰る

いつも、ナオが送ってくるメールは、
シンプルで無駄がない。

―わかった。時間わかったら教えて

私も、シンプルに送り返す。
余計なことを書いたら、
余計なことで悩みそうだ。

私は、クスッと笑う。
きっと、ナオも同じなんだろう。

思わぬ共通点を見つけた。

何でもない、些細なナオとの繋がりが、
私に幸せをくれる。


「ナオさん帰って来るんですよね」
由貴ちゃんが、コーヒーを入れてくれた。


「どうしてそれを?」
私は顔を上げて彼女の苦々しい顔を見た。


「直接、聞きましたから…」


「私が知ってるなんて、どう思います?
焼きもち焼かないんですか?」


「何か、わざと焼かせようとしてる
みたいだから、焼かない」

私は、コーヒーを一口飲む。


「余裕があるんですね?」


「余裕なんか、ないよ」


「もっと、必死になったらどうですか?」

私は、由貴ちゃんの方に体を向けた。

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