Longing Love ~あなたに恋して、憧れて ~
前野さんが中心になって、
立ち上がるプロジェクトに、
加わらないか?
と正式に課長から、打診があった。
「はい。そのつもりです」
「お前、大丈夫か?」
「何が?です」
「いや。運用が始まる頃、
ほら…前野と、
そろそろくっつくとして、
お腹が大きくなってる可能性があるだろ?」
まったく、
会議で何喜んで話してるんですか…
「課長こそ、真っ昼間から、
想像力豊かですね」
「まあ、そう怒るな。なるべく早く、
こっちに戻してやるから。
前野には、忙しくなる前に
早く子供作れって冷やかしとくか」
「それは、余計です」
「冗談は、そのくらいで、
お前に不安材料があるとしたら、
それと、後は…」
「まだ、何かありますか?」
「お前、いつまで運用にいるつもりだ?
開発行くなら、今度始まるプロジェクトは、
いい機会じゃないか?」
「開発に行きたいなんて、思ってませんから」
「そっか、それならいい。
しばらくは、前野も名古屋から
離れられないから、
あいつが居ない間のこと、頼むよ」
「頼むよって…まさか」
「ああ…前野がな、こっちの担当、
誰がいいって聞いたら、
お前が入るのが、
条件だって譲らないんだ。
なんだ、知らないのか?
だから、上原も斉藤もメインじゃないよ…」
「冗談でしょう?ちょっと、待って下さい。
私は、運用の担当者と兼務ですか?」
「まあ、運用は、まだ先だから、
お前がわかってれば、支障はないだろう?
無理なら、後輩の誰かに任せろ。
俺は、知らんぞ。前野に言え」